ゲーム本編は予備知識がなくてもプレイにまったく支障がない
ように作ってはおりますが、参考までに。
ま、知識があれば、より楽しめるのではないかと。


【学問の旅】
中世イスラム世界においては、世界各地の名高い学者を
訪ねて教えを乞う旅がよく行われていた。
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【ペルシア】
現在のイラン周辺。
アラビア錬金術の学統が息づく地でもあった。
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【後ウマイヤ朝】
預言者ムハンマドの教えに従う広大なイスラム世界。
その指導者(カリフ)の正統性を巡る争いは尽きることがなかった。

聖遷暦132年(西暦749年)のこと。
当時カリフを輩出していたウマイヤ家に不満を覚えた者たちは
革命を起こしアッバース家から新たなカリフを擁立した。
これにより生じた体制を、アッバース朝と言う。

革命の際に追手から逃れたウマイヤ一族の王子、アブドルラフマンは
故郷のダマスカスから遠く離れたイベリア半島に逃れて自らの王国を
築くこととなる。
これが後に西方イスラムの華として繁栄を極めた「後ウマイヤ朝」と
呼ばれる王国の始まりである。
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【コルドバ】
後ウマイヤ朝の中心として栄え、「西方の真珠」とも謳われた都。
アブドルラフマン3世の治世には繁栄を極め、その子、学者王ハカム2世
の治世には世界中から書物と学問を志す者が集まったと伝えられている。
後ウマイヤ朝が崩壊する際の激しい内乱で荒れ果て、タルファンたちの
時代には廃墟しか残っていない。
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【ガリア】
現在のフランス近辺の古名。
とくに南フランスでは、グノーシス主義的な教派が栄え、
異端としてキリスト教主流派からの迫害の対象となったこともある。
(いわゆるアルビジョア十字軍)
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【イダルゴ】hidalgo
中近世のスペインにおいて、貴族と平民の間に位置していた階級。
その身分は、国土回復運動(レコンキスタ)での功績に基づいて王から
与えられ、父からの世襲制とされていた。

叙任が必要である騎士(caballero)よりは低い身分とされ、
日本語に翻訳する際には郷士、下級貴族などと訳される。
その武人としての体面を重んじる気質は、スペイン文学では、
しばしば揶揄の対象にされている。
色々な意味で、日本の「武士」に通じるところが多い。

なお、タルファンたちの時代には、身分制度がまだそれほど固定化されては
いないので、念のため。
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【西ゴート王国】
西暦4世紀後半頃からローマ領内に侵入し移動してきたゲルマン民族。
その一支族である西ゴート族がイベリア半島周辺に建てた王国。

数百年の歴史があったが、聖遷暦92年(西暦711年)にイスラムの軍勢が
侵入すると数年のうちに国土の大半を征服されてしまった。
伝説では、当時の王、ロドリゴに娘を辱められたフリアン伯が、復讐のため
イスラムの軍勢が海を渡るのを手引きしたとも言われている。

王国の貴族であったぺラーヨがイベリア半島北部の山岳地帯で初めて
イスラムの軍勢を撃退したのが、その後、数百年に渡る国土回復運動
(レコンキスタ)の始まりであったと伝えられている。
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【啓典の民】
イスラム教では、ユダヤ教徒、キリスト教徒は最後の預言者である
ムハンマドに先立って神が遣わされた預言者たちの言葉に従っている
人々であると考える。
最後の完成された教えであるイスラム教からみれば不完全なものである
とはいえ、神からの啓示(啓典)にしたがっていることには変わりがない
という意味で、彼らを「啓典の民」と呼ぶ。
このような事情もあるため、彼らは相応の税を納めれば庇護民として
体制からの保護の対象とされた。
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【マグリブ】
アフリカ北西部地域(現在のチュニジア、アルジェリア、モロッコなど)の
古くからの呼び名。
我々の世界では、情熱的な宗教運動が行われ、イスラムの戒律を重んじる
ムラービト朝、ムワッヒド朝が生まれた地でもあった。
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